なかの皮フ科

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「たかの橋駅」徒歩1分、広島市中区にある女医のいる皮フ科

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酒さ・酒さ様皮膚炎・口囲皮膚炎

酒さとは頬、鼻、額などの顔が赤くなったり、ちいさなブツブツ(丘疹)がでたり、血管の開き(毛細血管拡張)を認めます。朝起きた時や動いていないときは皮疹は目立たず、急に外から部屋の中に入って暖かくなったり、入浴後などに血管が開くために赤くなるのが目立つのが特徴です。中年以降の女性に多いですが鼻に丘疹が多発したりや盛り上がってくる症状は中年以降の男性に多く見られます。

原因は気温の変化(寒暖差),紫外線,乾燥,アルコールやカフェインの大量摂取,精神的な緊張等で悪化します。ステロイド外用剤やタクロリムス軟膏、油性の化粧品などで起こる場合を酒さ様皮膚炎と言い、口の周りに紅斑や丘疹が起こる場合は口囲皮膚炎といわれます。口囲皮膚炎では顕微鏡の検査で毛包虫を多く認めることがありますが、酒さ様皮膚炎が口囲のみに表れている場合もあります。

【治療】
治療の前に酒さと似た症状で起こる別の病気との鑑別を行います。必要な場合には皮膚を一部取る生検が必要なこともあります。

【生活指導】
治療の柱の一つに生活指導があります。気温の変化、日光に当たる、乾燥が増悪の原因となるので、紫外線にはサンスクリーン剤(日焼け止め)の外用(当院ではノンコメドジェニックの製品を勧めています)、日傘、つばのある帽子、サングラスの使用を勧めます。また乾燥対策が必要ですが過度の保湿、オイルの使用は皮疹を増悪させます。酒さの人は乾燥肌と油性肌が混じる混合肌の人が多く化粧品選びは慎重に行う必要があります。

また、顔を触る、触れる行為が皮疹を増悪させます。現在ですとマスクや髪の毛が当たることも皮疹の増悪につながりますのでマスクの選び方や髪型の指導も行います。化粧品は顔に塗るアイテムを絞り、顔を触る回数を減らすよう勧めています。化粧品選びもご相談ください。

【薬物療法】
現在のところメトロニダゾールゲルとアゼライン酸の外用剤が効果的です。しかしどちらも日本では現在保険が適応されておらず自費での処方となります。
また、丘疹が強い時は抗生剤内服や症状の波を減らすために漢方薬の処方を行うことがあります。(内服薬は保険適応)