なかの皮フ科

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「たかの橋駅」徒歩1分、広島市中区にある女医のいる皮フ科

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多汗症

□多汗症とは
多汗症とは、過剰に汗をかく病気のことで、全身の汗が増加する全身性多汗症と、手のひら、足の裏、腋、顔などの身体の一部に汗が増える局所性多汗症があります。
多汗症は、日常生活において快適な状況下でも大量の汗が出て止まらない症状のことを指し、多汗症を抱える患者さんの悩みは非常に深く、「握手ができない」「テスト用紙が汗で濡れて破ける」など仕事や勉強への悪影響だけでなく、「腋汗によるシミを見られることが苦痛」「汗の臭いが気になる」などの精神的な苦痛により対人関係に支障をきたす場合があります。

□多汗症の原因
多汗症は「原発性多汗症」と「続発性多汗症」の種類によって原因が異なります。原発性多汗症と呼ばれる症状ははっきりとした原因が明らかになっていないことが特徴であり、自律神経が乱れることによって発汗しているとされています。一方で、甲状腺疾患や糖尿病、代謝性疾患などの全身性の病気によるもの、向精神薬などの副作用によるものなど原因が明らかな場合は続発性多汗症に分類されます。また、昨今の研究結果として、多汗症を発症する人は家族内にも同じような症状の人がいるケースが多数報告されており、遺伝性の疾患である可能性も指摘されています。

□多汗症の診断
局所多汗症は局所的に過剰な発汗が明らかな原因のないまま6カ月以上認められ、以下の6症状のうち2項目以上当てはまる場合診断されます。
(1)最初に症状が出るのが25歳以下である
(2)身体で対称性に発汗が見られる
(3)睡眠中は発汗が止まっている
(4)1週間に1回以上多汗のエピソードがある
(書類を触ったら汗でインクがにじんだなど)
(5)家族に多汗症の人がいる
(6)それらによって日常生活に支障をきたしている
(他人と手をつなげない、汗じみが気になって好きな衣服を着られないなど)
これらのうち2項目当てはまる場合、診断を確定するために発汗検査を行うことがあります。

□多汗症の治療
過去の調査により多汗症で悩んでいる日本人の割合は10人に1人と非常に高いにもかかわらず、実際に治療をする方は1割未満ということが分かっています。これを当院がある広島市中区の人口(2022年10月末現在136,575人)で計算した場合は、約1,3000人が多汗症で悩んでいると推定できますが、実際に治療を受ける方は1,300人未満しかいないことになります。多汗症かなと少しでも気になる方はお気軽にご相談ください。

【当院の多汗症の治療】
●手のひらや足の裏の多汗症
<外用療法>
塩化アルミ二ウムによる外用治療を行います。重症度合いによっては、患部に塩化アルミニウムを塗布した後に、患部をサランラップで覆うことで密封状態を維持し、次の日の朝までそのままにしておく治療(ODT療法)を行う場合もあります。
また、手掌の多汗症も令和5年5月に初めて抗コリン薬外用剤「アポハイドローション®️」が発売されます。
<イオントフォレーシス>
イオントフォレーシスとは、汗の多い手のひらや足の裏を水道水に浸し、弱い電流を流す治療法です。通電する際に生じる水素イオンが、汗腺の出口を障害して汗を出にくくする効果があります。ピリピリとした感覚がありますが、強い痛みはなく出力の調整が可能なため、小学生でも安全に治療が可能です。初めのうちは可能であれば週に2~3回、5~10回ほどで効果が現れ始てきたら1~2週間に1回の通院で治療を進めていきます。1回20分程度の時間を要し、予約制としております。イオントフォレーシスは保険適応の治療方法です。当院は広島市中区鷹野橋駅からすぐの場所にあります。イオントフォレーシスの治療は継続が必要ですので、頑張って通院いただけたらと思います。

●腋の多汗症(腋窩多汗症)
<外用療法>
①外用抗コリン薬
腋の多汗症に対しての保険適応の薬として「ラピフォートワイプ®」「エクロックゲル®」があります。寝る前に腋に塗ってもらうか、シートで拭いてもらうことで発汗を抑制することができます。副作用として、使用した箇所に起こるかぶれや、手を洗わないで顔を触ったりすると目に影響が出ることがあります。そのため必ず使用後は手を水で洗ってください。
②塩化アルミニウムローション
昔から、アルミ外用で汗が抑えられると言われており、保険薬が出るまで外用治療の第一選択でした。塩化アルミニウムローションを腋に塗布することで発汗を抑制します。副作用として薬剤によるかぶれがありますが、間隔を延ばしたり、アルコールなしのものを使用したりすることで炎症を緩和しながら治療を続けていきます。保険適応外です。
<ボトックス>
外用療法で効果があまり感じることができなかった場合は、ボトックス注射を用いて神経と汗腺の接合部における伝達を阻害し、発刊を抑制します。1回の注射で4カ月~9カ月間効果が持続します。ボトックス注射に使う「ボトックスビスタ」と呼ばれる商品は、国内で唯一厚生労働省より認可を受けたボツリヌス毒素製剤であり、有効性と安全性が高いです。通常は自費診療ですが、日常生活に頻繁に支障があるような重度の腋の多汗症には、保険適応となります。